映画レビューブログ

映画好きの筆者が主に映画館で観た作品をレビューしています。

2014年02月

映画「エージェント:ライアン」3

原題 : JACK RYAN: SHADOW RECRUIT
2014年 アメリカ
監督 : ケネス・ブラナー
出演 : クリス・パイン / ケヴィン・コスナー / ケネス・ブラナー / キーラ・ナイトレイ

これまでに4作が製作された、トム・クランシーのベストセラー小説「ジャック・ライアン」シリーズの最新作。
レッド・オクトーバーを追え!」「パトリオット・ゲーム」「今そこにある危機」「トータル・フィアーズ」と、つながりがあるわけではないですが、今回は若きジャック・ライアンがCIAのアナリストからエージェントとして活躍する様を描いたサスペンスアクションです。

トム・クランシーらしい緊迫感のあるスリリングな展開で、世界規模の巨大な陰謀に立ち向かう主人公のスマートな活躍ぶりを、クリス・パインが新生ジャック・ライアンとして体当たりで演じています。

また、ベテランCIAエージェント役のケヴィン・コスナーが、堂々たる存在感でさすがと言わざるを得ません。

今後シリーズ化されるのかはわかりませんが、次も観てみたいと思わせる作品です。



オフィシャルサイト
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~[映画に歴史あり]的ポイント~
監督のケネス・ブラナーは演技派俳優でもあり本作でも自ら出演していますが、意外(?)な作品の監督でもあり「マイティ・ソー」(2011)を手掛けています。

本作でジャック・ライアン役を演じたクリス・パインは、「スター・トレック」(2009)、「スター・トレック イントゥ・ダークネス」(2013)の若きカーク艦長役ですが、今後期待の若手俳優の一人であることは間違いないでしょう。

また、「ジャック・ライアン」シリーズとしては過去4作も是非押さえておきたいものです。
■「レッド・オクトーバーを追え!」(1990)
ダイ・ハード」のジョン・マクティアナン監督、ショーン・コネリー主演。初代ジャック・ライアン役はアレック・ボールドウィン。ソ連の最新鋭原子力潜水艦レッド・オクトーバーをめぐる、米ソの軍事戦略を描くサスペンス。
■「パトリオット・ゲーム」(1992)
ジャック・ライアン役にハリソン・フォード。アクション性よりもCIAアナリストとして、テロリストとの頭脳戦が興味深い。
■「今そこにある危機」(1994)
ハリソン・フォードが続投。麻薬カルテルとの駆け引きを描く。
■「トータル・フィアーズ」(2002)
ベン・アフレックが3代目ジャック・ライアン役に。アメリカ本土で核爆弾が爆発するという未曽有の事態から第三次世界大戦勃発への恐怖を描く。

映画「大統領の執事の涙」4

原題 : THE BUTLER
2013年 アメリカ
監督 : リー・ダニエルズ
出演 : フォレスト・ウィテカー / ジョン・キューザック / ジェーン・フォンダ / キューバ・グッディング・Jr / テレンス・ハワード / レニー・クラヴィッツ / ジェームズ・マースデン / アラン・リックマン / リーヴ・シュレイバー / ロビン・ウィリアムズ / マライア・キャリー


歴代大統領7人に仕えた、ホワイトハウスの黒人執事の波乱万丈な人生を描くヒューマンドラマ。
人種差別やベトナム戦争などアメリカの激動の歴史を、大統領の執事としての目線で描く感動作です。


何と言っても主演のフォレスト・ウィテカーの演技が光ります。
個人的にはそれほど注目してはいなかったのですが、この作品を観て、その素晴らしい演技に賛辞を送りたいと思います。


本作は作品としても秀逸です。
激動の時代を生き抜いてきた主人公の人生に、最後は目頭が熱くなります。
アメリカの歴史だけでなく、家族や親子の絆、主人公を支えた回りの人々など、実在の人物をモデルに描かれたストーリーに心を動かされます。


また、本作は歴代大統領を演じる豪華共演陣にも注目です。
ロビン・ウィリアムズ(ドワイト・アイゼンハワー大統領役)、ジェームズ・マースデン(ジョン・F・ケネディ大統領役)、リーヴ・シュレイバー(リンドン・B・ジョンソン大統領役)、ジョン・キューザック(リチャード・ニクソン大統領役)、アラン・リックマン(ロナルド・レーガン大統領役)と、登場するシーンに思わずニヤリとしてしまいます。
中でもロナルド・レーガン大統領役のアラン・リックマンは、驚くほど似ています。


心に残る秀作です。



オフィシャルサイト
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~[映画に歴史あり]的ポイント~
監督のリー・ダニエルズは、前作「ペーパーボーイ 真夏の引力」(2012)が何とも独特な作品でしたが、本作はうって変わってしっかりとした作品で、今後の活躍が期待されます。
プレシャス (2009)
ペーパーボーイ 真夏の引力 (2012)

映画「スノーピアサー」2

原題 : SNOWPIERCER
2013年 韓国/アメリカ/フランス
監督 : ポン・ジュノ
出演 : クリス・エヴァンス / ソン・ガンホ / ティルダ・スウィントン / エド・ハリス


原作はフランスの大ヒットコミックで、ストーリーは近未来の斬新な発想で大変興味深いモノを感じます。
ストーリー自体が興味深いだけに、映画としての見せ方にもう一歩スマートさが欲しかったと思います。


個人的には予告編を見て、どうしようか悩んだのですが、クリス・エヴァンスやエド・ハリスなど韓国人の監督としては珍しくワールドワイドな豪華出演陣だったので、あまり期待せずに観ました。


ポン・ジュノ監督は韓国の鬼才と言われ、今後期待の監督です。確かになかなかの作品に仕上がってはいますが、ハリウッド製作だったらもうちょっとキレがあったかなと思うところが少し残念。


話は面白いですが、設定に若干無理があると思われるのはご愛嬌でしょうか。
ラスト(の手前)は意外な展開です。




オフィシャルサイト
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~[映画に歴史あり]的ポイント~
クリス・エヴァンスは「キャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー」(2011)で有名ですが、それ以前にも「ファンタスティック・フォー [超能力ユニット]」(2005)シリーズにも出ていました。今後期待の若手俳優の一人と言えるでしょう。


ファンタスティック・フォー [超能力ユニット] (2005)
ファンタスティック・フォー : 銀河の危機 (2007)
キャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー (2011)
アベンジャーズ (2012)

映画「ラッシュ/プライドと友情」3

原題 : RUSH
2013年 アメリカ
監督 : ロン・ハワード
出演 : クリス・ヘムズワース / ダニエル・ブリュール / オリヴィア・ワイルド


名匠ロン・ハワード監督が、F1世界選手権で1976年当時ライバル関係にあった、ニキ・ラウダとジェームズ・ハントのレース人生をリアルに描くヒューマンドラマ。


自動車レースを題材とした映画はこれまでにもありましたが、本作品は実際にあった当時の話を題材にしているのと、ロン・ハワード監督の名手腕によって、とてもリアルに表現されています。


私はF1ファンなのでF1事情には詳しいですが、1976年当時の状況はさすがに知りませんでした。
この作品を観て、ニキ・ラウダやジェームズ・ハントが当時そんな感じだったのかと思いましたが、多少は脚色されている(はず)なので、本作のリアルな描写に引き込まれたのだと言えるでしょう。


F1事情通からすると、レース自体の描写には若干気になる点もありますが、F1に関心がない方でも、彼らの熱いレース人生に心惹かれる作品です。




オフィシャルサイト
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~[映画に歴史あり]的ポイント~
ビューティフル・マインド」(2001)でアカデミー賞監督賞に輝いたロン・ハワード監督。多くの秀逸な作品を世に送り出しており、彼の作品には自然と期待が高まります。

バックドラフト (1991)
 カート・ラッセル扮する消防士の活躍を描く。放火事件のミステリーと兄弟の葛藤、見たことのない火災シーンの迫力は、今でも名作といえる作品。
遥かなる大地へ (1992)
 開拓時代のアメリカを舞台に、トム・クルーズとニコール・キッドマンの波乱万丈な人生を描く。美しい映像にも注目。
アポロ13 (1995)
 月へ向けて打ち上げられたアポロ13号の実際の爆発事故をリアルに描く作品。トム・ハンクス、エド・ハリス、ゲイリー・シニーズら出演陣の熱演も素晴らしい。
身代金 (1996)
 メル・ギブソン主演。誘拐された一人息子を救うべく、犯人との駆け引きがスリリングなサスペンスドラマ。
ビューティフル・マインド (2001)
 実在の天才数学者の数奇な人生を描いたヒューマンドラマ。ラッセル・クロウ主演。
シンデレラマン (2005)
 大恐慌時代に実在したボクサーの奇跡の半生を描いた感動のストーリー。ラッセル・クロウ主演。
ダ・ヴィンチ・コード (2006)
 世界的ベストセラーを映画化したミステリー大作。トム・ハンクス主演。
天使と悪魔 (2009)
 ダ・ヴィンチ・コードの続編。

映画「マイティ・ソー/ダーク・ワールド」4

原題 : THOR: THE DARK WORLD
2013年 アメリカ
監督 : アラン・テイラー
出演 : クリス・ヘムズワース / ナタリー・ポートマン / トム・ヒドルストン / アンソニー・ホプキンス


北欧の神話を題材にしたマーベルコミックの「マイティ・ソー」の続編。
「アベンジャーズ」からの繋がりもあり、昨今のマーベルコミック原作のハリウッド作品の勢いは凄いものがあります。


前作も良かったのですが、それを超える面白さ、「アベンジャーズ」を含む世界観の広がりなど、いわゆるアメコミ原作とはいえ、非常に高いレベルのクオリティで楽しめる作品です。


今回は主役ソーの弟ロキにも注目です(「アベンジャーズ」でも重要な役でした)。


ストーリーに感動する、といったジャンルではありませんが、映画館で観て楽しかったと心の底から思える素晴らしいエンターテインメント作品です。


映画館の臨場感溢れるスクリーンで観るべき一作です。



オフィシャルサイト
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~[映画に歴史あり]的ポイント~
ソー役のクリス・ヘムズワースは、前作「マイティ・ソー」(2011)以降ハリウッドでも人気急上昇、役どころもありますが自信溢れる演技が印象的です。
今後の活躍に期待がかかるハリウッドの若手俳優の一人ではないでしょうか。


また、前作から共演のナタリー・ポートマンはますます美しさに磨きがかかっています。
レオン」(1994)で印象的なデビューを果たした子役から、「ブラック・スワン」(2010)でアカデミー賞主演女優賞を受賞し、もうすでにベテランの域ですが、これからの活躍が益々楽しみです。
ちなみに、名門ハーバード大学卒の才女でもあります。


マイティ・ソー (2011)
アベンジャーズ (2012)


映画「アメリカン・ハッスル」3

原題 : AMERICAN HUSTLE
2013年 アメリカ
監督 : デヴィッド・O・ラッセル
出演 : クリスチャン・ベイル / ブラッドリー・クーパー / ジェレミー・レナー / エイミー・アダムス / ジェニファー・ローレンス


実際にあった政治スキャンダルを描いたコメディタッチのドラマです。
FBI捜査官に詐欺師が協力して大物政治家の不正を暴く、というストーリーはとても興味深く、今最も旬な豪華出演陣も生き生きとしています。


スリリングかつコミカルな要素もあり、秀逸な作品なのは間違いないですが、期待感が高かっただけに、作品のエンターテインメント性がもう少しあってもよかったかなと思います。


とはいえ、これだけの実力派スターが演じるクセのある登場人物を、作品として見事にまとめているのは監督デヴィッド・O・ラッセルの手腕と言えるでしょう。


ちなみに、1シーンだけロバート・デ・ニーロが出ていますが、ノークレジットです。
たった1シーンでもその存在感には脱帽。




オフィシャルサイト
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~[映画に歴史あり]的ポイント~
監督のデヴィッド・O・ラッセルは「世界にひとつのプレイブック」(2012)で一躍脚光を浴びましたが、それ以前にも「ザ・ファイター」(2010)、「スリー・キングス」(1999)など、秀逸な作品を手掛けています。
世界にひとつのプレイブック (2012)
 ブラッドリー・クーパー、ジェニファー・ローレンスのコンビによる恋愛コメディ。この作品の熱演でジェニファー・ローレンスはアカデミー賞主演女優賞を受賞。
ザ・ファイター (2010)
 マーク・ウォールバーグ主演。実在のボクサーの波瀾の人生を描いたドラマ。役作りに徹し、共演のクリスチャン・ベイルは激ヤセ。
スリー・キングス (1999)
 湾岸戦争終結直後を舞台に、フセインが隠した財宝を奪う作戦を描いた異色の作品。ジョージ・クルーニー、マーク・ウォールバーグが出演。




映画「ウルフ・オブ・ウォールストリート」4

原題 : THE WOLF OF WALL STREET
2013年 アメリカ
監督 : マーティン・スコセッシ
出演 : レオナルド・ディカプリオ / ジョナ・ヒル / マシュー・マコノヒー / ジョン・ファヴロー / カイル・チャンドラー


巨匠マーティン・スコセッシ監督とレオナルド・ディカプリオのコンビによる、実在の株式ブローカーの破天荒な人生を描いたドラマ。
期待を裏切らない、素晴らしい作品と言えるでしょう。


実在の人物ジョーダン・ベルフォートの半生を描いたとはいえ、やはり監督の手腕がいかんなく発揮されています。
主人公がウォール街で成り上がり、過剰なまでのお金への欲望と執着が滑稽とも思えるほどに描かれていますが、ふとアメリカ社会の問題を考えさせられる気分にもなるところが、監督の骨太なメッセージが込められていると感じます。


また、主人公のエネルギーを余すところなく演じたディカプリオの演技もものすごくパワフルで、スコセッシ監督との5作目のコンビならではの最高のクオリティに仕上がっています。
まさに全力投球、この作品の後にディカプリオが少し俳優業をお休みすると言ったのもうなずけます。


上映時間は約3時間と長いですが、その長さを感じさせずストーリーに引き込まれる説得力があります。



オフィシャルサイト
http://www.wolfofwallstreet.jp/
ぴあ映画生活
http://cinema.pia.co.jp/title/163062/
映画.com
http://eiga.com/movie/78790/
Movie Walker
http://movie.walkerplus.com/mv53521/
Yahoo!映画
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~[映画に歴史あり]的ポイント~
マーティン・スコセッシ監督、レオナルド・ディカプリオ主演のコンビは5作目となりますが、ますます磨きがかかってきています。
今までの作品も、どれも大変クオリティの高い作品ばかりです。
ギャング・オブ・ニューヨーク (2001)
アビエイター (2004)
ディパーテッド (2006)
シャッターアイランド (2009)


本作でディカプリオの相棒役と務めたジョナ・ヒルは、マネーボール (2011)でブラット・ピット演じるメジャーリーグのチームのゼネラルマネージャの名参謀として共演し、アカデミー賞とゴールデン・グローブ賞の助演男優賞にノミネートされました。

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